【短】籠の中の小鳥




家に帰る途中何人かとすれ違ったが、たいして見られることはなかった。


そして歩き続けて数分後。

家に到着した。



「ただいま。」



こう言ってはみたものの、返事をする人は誰もいない。


この家には僕以外誰も住んでいないから。

両親は昔僕を捨てて出て行った。


その時は両親を恨んだけど、今は何とも思わない。

むしろ感謝してるくらい。


それに、両親は一応金は送ってくれてる。

金さえ送ってくれれば、それでいい。




「さてと・・・。」




彼女を部屋に運ぼうとしようか。



このためだけに準備した部屋に。