【短】籠の中の小鳥




僕は目的地まで急ぎ足で歩く。

少しでも早く君に会いたくて。



それから数分後。

あぁ、やっと目的地が見えてきた。



そこにはもう彼女がいる。

彼女はやっぱり来てくれていた。


来てくれて本当に良かったと思う。

そうでなければ、僕の作戦は失敗したことになるから。




彼女のいる所へと僕は静かに近づく。

すると、彼女は僕を見つけて駆け寄ってきた。



まるで飼い主を見つけた子犬みたいだ。




「こんな所に呼び出されたの初めてだからビックリしちゃったよ。」




彼女はそう言って笑う。



今僕達がいる場所は古い倉庫。

誰も寄ってこないような場所。


僕の作戦にはもってこいの場所。