【短】籠の中の小鳥



だけど、彼女が目を覚ます気配はない。



ねぇ、早く起きて。

起きて、僕に良く顔を見せて?


早く見たいんだ。

君がどんな顔をするのか。

すごく、すごく楽しみなんだ。


あぁ、君の顔はどんな色に染まるんだろうね。


絶望?恐怖?怒り?


どれであってもおもしろい。



だから、早く起きてよ。

僕は待つのは嫌いなんだから。




「・・なんか飲み物でも持ってこようかな。」




彼女が起きた時の為に。


餌はちゃんとあげないといけないからね。



僕は立って、一旦飲み物を取ってくることにした。

もちろんドアに鍵をかけて。


せっかく捕まえた君が逃げないように・・ね。