【短】籠の中の小鳥




「あぁ、そうだ。」



僕としたことがすっかり忘れていた。



僕は立ち上がると、一応持ってきた彼女の鞄と自分の鞄の傍に行く。


そして自分の鞄の中からアレを取り出す。



アレを手に持ち僕はまた彼女の傍へ行く。

そして彼女が起きないように、ゆっくりとアレを彼女の首に取り付ける。




「・・やっぱり、すごく似合うね。」



君の為だけに買った首輪。


何時間もかけて選んだ物。


君が僕の物だという印。




「・・・ねぇ、早く起きてよ。」



僕は気絶したままの彼女に呼び掛ける。