花梨の気持ちは、わかったんだ。


それで、俺は納得した。

納得しなきゃいけないんだ。


「……わかった。

じゃぁ、俺、帰るな。。。」


今帰らないと、泣きそうだったんだ。

花梨の前で、涙なんか、見せたくない。


「……怜央く…」


花梨の声が聞こえたけど、

俺は無視して花梨の部屋をでた。


階段を下りていると、

「かりーん!!

勝手に入っていいって言ってたから、入るよ??

おっじゃましまぁす。」

「え、いいの…??

おじゃまします。。」


という友哉と真紀の声が聞こえてきた。

でも、俺はそれも無視。


廊下ですれ違って、何か言われたけど、

なんて言ってたのかもわかんない。


ただ、花梨の家を出るまでは、涙を見せることはできないから。



「…っ……」


俺は無言で花梨の家を出た。

そして、涙目になりながら、急いで家に帰った。

花梨から、逃げるように…