大切なもの


ぴんぽ~ん……♪


俺は緊張しながらもチャイムを押した。

勝手に入っていくわけにもいかないしな(笑


がちゃッ


「あ…怜央くん。。」


……いま、一人なのかな。。

花梨は静かな家の中から出てきた。


「ぉす。」


俺は言葉が見つからず、

それだけしか言えなかった。


「は、入って。。」


いつもより、

口数が少ない花梨。

やっぱり、なんか変。


どうしたんだろう。。



「お邪魔します。」


俺は靴を脱いで、

初めて花梨の家に上がった。


落ち着いた、香りのする家だった。

花梨の家だなぁって、

自然に思った。



「私の部屋、こっちだから。」


そういって、花梨は階段を上った。

それに続いて俺は花梨について行く。