「あぁ何かもったいない。」


夏休みも後三日に迫った昼間。


私は机にむかって宿題と戦っていた。


「真面目に宿題やれよな。」


ベッドに寝転んで漫画を読んでる星。


星みたいに宿題やっとけば私だってのんびりできたのに。


「星、宿題見せて~。」


「お前もしつこい奴だな。
見せねっていったろ。
宿題なんて自分でやんなきゃ意味ねんだよ。」


この真面目野郎。(お前は馬鹿野郎)


「だってやる気にならないんだもん。
夏休みらしい事っていったら海いったぐらいじゃん。」


「じゅうぶんだろ。」


今年の夏休みは秋乃とも遊んでないし。


「やだーっ。
星どっかつれてって!」


「やだ。」


即答かい…。


「敏也パパだって仕事で忙しいし、お母さんは家事してるし、お兄ちゃんはいないし…残ってんの星だけじゃん!」


「宿題おわってからならどっかつれてってやるよ。」


「おわった!!」


「嘘つくな!」


「わかった。すぐおわらせるね♪」


私は宿題にとりかかった。