あっ………。
陸部のみんなと来てる。
前にみんなで話し合ってたのはこれか…。
カケたちに会いたくない
俺はとっさに思った。
さっき飲んだ炭酸のジュースが
胃でぐるぐるして気持ち悪い。
「桑原、高橋、かき氷食べね?」
俺は必死に話題をそらす。
「俊、カケたちの所、行かなくていいのか?」
ギクッ。
陸部なのになんでお前は誘われてないんだ?
勝手に俺の頭の中で高橋の言葉が
変換されて、そう聞こえる。
「今日は三人で来たんじゃん。いいじゃんか、楽しもうぜいっ」
桑原が元気よく言う。
桑原……こいつは本当にいいやつ。
勉強は出来ないけど
本当に人の気持ちを汲み取ってくれる。
――そのあと、三人で
祭りをふらふらしながら
家に帰った。