入学式はあっという間に終わり、それぞれ自分のクラスへ戻っていった。


「入学式ダルかったー」


「ほんとダルかったねー」


ハルとアイが隣で話している。


「‥ユカ?なんか元気なくない??」


ハルが、あたしの気分が落ちていることを察して聞いてきた。


「大丈夫??」


アイもハルに続いて、心配してくれた。


「それがさぁ‥」


あたしは、彼氏がこの学校にいること、さっき見てしまったこと、ゆっくりだけど丁寧に、すべてを話した。


今日出会ったばかりの人に、なんでこんなに自分のことを話せたのかわからないけど、今はこの不安を誰かに聞いてほしかったんだ。


「え?!この学校に彼氏いんの??!見てみたーい♪‥ってそれどころじゃないね。何その女。むかつくー!!」


と、ハルが言ってくれた。


「彼氏はちゃんとユカという彼女がいるってこと、その女に言ったのかな??」


アイもそう言ってくれた。


2人は一緒に悩んでくれたね。


会ってまだ1日もたってないのに、こんなに相談のってもらえるとは、正直思ってなかったので、嬉しかった。


でも、入学そうそう暗い話なんか聞きたくないだろうし、話したくもなかった。


だから、


「今日一緒に帰るから、その時に聞いてみる‥高校入って1日目から、いい友達と出会えてよかったよ〜☆」


あたしはそう言って、この話をやめた。


「「うちらもだよ〜☆」」


ハルとアイは、とても優しかった。


そうして、高校生1日目が終わり、放課後になった。