カーテンの隙間から 太陽の日差しが降り注ぐ。 だるい体にムチを打ち 起き上がって制服に着替える。 私は春野ひなた。 ちょっとお高めな私立の 女子高に通う2年生だ。 私の家はそこらへんの 家よりはお金持ち。 そう、 お金はあるんだ。 この家は普通の家にある 暖かさがないんだ。 階段を降り居間へ向かうが 人の気配は全くない。 「おはよう…」 返事を待ってみるが やはり返ってこなかった。 もうこんなことには とっくに慣れたんだ。 私はこの家に 必要のない存在だから 仕方ないんだ。