マジック・エンジェルほたる

「…なにこれ?…オモチャ…?」
「…あのねえ。…まぁ、いいから!もってみてよ!!」
 由香はオドオドとお札を手にもって、
 こんな安っぽいオモチャみたいなものがなんになるっていうの?」と、素直に尋ねた。「や、安っぽいオモチャ?!……あのねぇ。このぉ。……まぁねいいや。…それで「封印」するのよ!そのお札を天にかざして”魔物を封印せよ!”って叫ぶの!!」
「…え?」由香は呆れ顔で皮肉たっぷりな声で「なによそれ?オカルトアニメかなにかの観過ぎなんじゃないの?」
「…あのねぇ。もおっ!!」妖精は激しく反発して叫んだ。「ちょっと、ちょっと、ちょっと!蛍ちゃんじゃあるまいし、このセーラちゃんが「オカルトアニメ」なんてみると思ってる訳?馬鹿じゃないの?!」
「な、なによぉ!その言い方…頭くるわねぇ!この妖精ごときが!!だいたいあんたなんて空想の生き物じゃないのさぁ!」
「…なによっ、なによっ、なによっ!もぉっ!馬鹿にしてもらっちゃあ困るってもんよ!私たち妖精はあなたがたより偉いのよ。ビックで、ゴージャスで、スペシャルで、スーパーで、ハイパーな存在なのよ!…なにさぁ、由香ちゃんなんてぇ…馬に蹴られて死んじゃえーっ!!」と、妖精セーラは可愛らしい癇癪をおこした。
「馬なんて…いったいどこにいるっていうの?!」
「馬じゃなきゃ……カンガルーに蹴られてっ!」
「ここはオーストラリアかしら?」
「…じゃあ……ジャッキー・チェンにでも蹴られて死んじゃえーっ!」
「あんた香港映画の観すぎよ」
「…まぁね」セーラはそううなづいてから、熱意をこめて祈るようにいった。「…とにかく、やるしかないのよ!封印よ、由香ちゃん!!」
「…え?でも…さぁ」
 由香は躊躇しながらも赤色のお札に手をかけた。そして、ゆっくりゆっくり頭上へと振り上げた。…もおっ、やりゃあいいんでしょう!
「えぇーと」