マジック・エンジェルほたる



















  第二章 戦士達の愛と死
    VOL・1 ロシア…そしてクレムリンへ!


 「そうだわ、皆!み…皆?!…こらっ、そこのお馬鹿さん!ほ、螢ちゃん!!寝るなーっ!」 妖精の怒りの声と由香のハリセン、美里と有紀の呆れ顔で彼女はやっと起きた。ここは螢の部屋である。「な…なによっ?せっかく夢んなかで海ちゃんと風ちゃん…」
 螢を無視して、妖精は情報を告げた。「魔界への入り口がやっとつかめたのよ!これで魔界を攻撃することも可能よ!」「どこなの?」「青森じゃない?恐山とか…」
「違うわ!ロシアよ!その首都のモスクワのどこかよっ!」
「どこか…って随分と雑な情報リークね。モスクワっていったって広いのよ」…皆は沈黙した。しかし、ナイーブ螢だけは明るく笑って、
「とにかく、行くっしょ!」といった。
 四人と一種は、おーっ、と声を上げてから緊張した。そして、ハリウッド映画のヒロインのように両手をがっしりと握りあった。それは、熱い友情のような胸の高まりであった。
 モスクワ。美里にぜんぶ旅費を払わせて、一行は空港にシャトルで下り立って、ロシア人たちの歩く商店街をオドオドと歩いていった。モスクワは幻想の冬で、真っ白な雪がしんしん降っていて、辺りは銀世界であった。殺風景な風景を銀色に染めていく。