マジック・エンジェルほたる



 美里の(本当は健三郎の)豪邸の午後。あの冷血漢がニコニコと大喜びで螢たちを迎えた。そう…あの黄江健三郎が…である。
「…この前はすまなかったねぇ。失礼なことをいって……許してくれるかね?」
 健三郎の優しい口調に、三人は「もちろん」と答えていた。そして、三人と美里と健三郎は笑いあっていた。幸福の瞬間…だ。
 しばらくして……、
「ーあっ!螢っ、あんた何やってんの?!」
「シーッ、声が大きいわよ、由香ちゃん!!バレたらどうしてくれんのさぁ」
 螢は置いてある宝石やら何やらを万引きよろしくかっぱらいながら隣にきた由香に声を殺していった。
「ーなに?あんた、それっ…どうすんの?!」
「きまってんじゃん。質屋に売ってお金にすんのよぉ」
「あんたっ、それって犯罪じゃんよぉ」
「ーバレなきゃいいのよ」
「……まぁね。じゃあね私も…」
 ふたりはかっぱらいまくった。ほのぼのとしたムードが部屋中に広がり……どこが?

 しばらくしてから、螢たち四人は、美里の部屋へと足を踏み入れてイスに腰かけた。螢が、「ねえ、ねえ、やっぱりさぁ……美里ちゃんって女の子が好きなんでしょう?」
 と冗談めかしにきいた。
「じ、冗談でしょっ?!…あたしはレズじゃないよ」
 由香も「でもさぁ…なんか怪しいのよねっ。レズってさぁ…有紀ちゃんみたいなおとなしい女の子が好きなのよねぇ!?やっぱりさぁ」
 といって有紀の方へ顔をむけた。