バギーはゴミゴミした人通りのない住宅街の上空をさっそうと飛んでいた。そして、健三郎は安心気にもなっていた。平凡な風景と朝の雰囲気…。と、その時、
キキキキ…ッ!
突然、バギーの前にダビデが立ち塞がり、バギーは急ブレーキを踏んで道の地上へガガガツと停まった。「なにごとだっ?!」
「…ダンナ様。急に男が飛び出してきたんです!」
運転手の英さんは慌てつつ答えた。
次の瞬間、
ダビデの右手から放たれた光矢がバギーぶちあたり、ガシャアア…ン!と窓ガラスやボンネットが砕け散った。強靭な体躯をしたダビデはなおも光矢を放つ。
「うあっ!」
健三郎と英さんは間一髪、バギーから飛び逃げて無事だった。バギーが大爆発をおこす。「だんな様、お逃げください!」
迫るダビデに抵抗する英さんだったが、あっという間に殴り倒されてしまった。そして、健三郎は顔面を凍らせた。あの残酷なダビデが遅いかかってきたからだ。
「うああぁ…っ!」
健三郎の悲鳴を耳にした美里と宮木先輩は、ハッとして、声のした方向へ駆け出した。そして、ダビデに首を締め付けられて吊されている黄江健三郎の姿を目撃した。
「お、おやじ!」
ダビデは左手を健三郎の胸元に当てた。が、彼は輝石の持ち主ではなかった。ちいっ!この醜い成金豚め!殺してやる!!


