マジック・エンジェルほたる

「あのねっ、あのワンちゃん……飼ってもいいってことになったのよ!それでもう名前も決めたのよ。…”タロウ”っていうんだけど…どうかしら?」
「ヘェ。ウルトルマンの三番目の弟の”タロウ”かぁ」と螢。「違うでしょ。画家の故・岡本山太郎からとったんでしょ?」と由香。
 有紀は素直に「いいえ。南極物語の”タロウ”よ」といって微笑んだ。そして、フト、ふたりの瞳をジッと覗いてから、
「……あの、私たちって…親友になれるかしら…?」と尋ねた。螢はすぐさま、
「もち(ろん)、なれるっしょ!」といった。由香はあきれていった。
「なれるわ…でしょ!あんた北海道にいったこともないくせに訛りがひどいのよっ!!」
 フト、三人はジッと顔を覗きこんだ。そして、何もかも忘れたかのようにほんわりと声をそろえて笑いあっていた……。











 VOL・4 不良?美里の純愛ラプソディー
         ~マジックエンジェル・イエロー覚醒~


「ゆ、有紀ちゃん。さっ、一緒に帰ろう」
 一年A組の教室で帰り仕度をしていた黒野有紀に、例のふたり組が明るくやってきてそう声をかけた。もう下校時間だ。
 有紀は「あ……えぇ。いいわよ。今日は塾休んじゃうから」と素直にいった。神保のいう「朱に交われば赤くなる」である。
「よっしゃあ、そうこなくっちゃあ!」
「……でも、今日休んだ分、明日からは数か月休みなしで……」
「ーよし、行こうよ!”ビックリ・エコー”へっ」
 有紀の言葉を無視して二人は叫んだ。「え?ムーンライトでもギルガメッシュでもなくて…ビックリ・エコー(驚く響音)っ?」