「……でもちゃんと状況を熟知しておかないといけないんじゃないかしら?でないと」
「……あのねぇ、もおっ。…いいからいわれた通りにやりなさい!」
妖精の怒りにふれて、有紀は肩をすくめて「…あ…はい。…ごめんなさい…」と素直に頭をさげた。ので、妖精は「あ、いえ、いいのよ別に」と、すっとんきゅうな声を出した。「…………やらなくてもいいのね?」
「やりなさい!」
有紀は肩をすくめてから、ごめんなさい、と呟いた。「あ、いいえ」妖精は恐縮した。 それから彼女は可愛らしく尾を振る子犬をやさしく抱き抱えて安全な場所に移した。 「じっとしてるのよ。動いちゃダメよ」
もどってきた有紀にセーラは封印を欲した。彼女はゆっくりゆっくりとお札を天にかざしてた。そしてオドオドと、
「お札よ、魔物を封印せよ!」
と、燐とした声で叫んだ。やがて頭上にかざしていたお札から黒色に輝く閃光が四方八方に飛び散り、しだいに有紀の体を包み込んだ。
そして、黒色の閃光が消えると、黒野有紀はついに伝説の戦士へとなった。
セーラは、まぁ、と深くうなづいてから彼女に「必殺技」を耳打ちした。
「さぁ、あのふたりを今教えた技で助けてちょうだい!戦うのよ、有紀ちゃん!!」
「……あの…”ブラック・スモーク”って…黒い煙りのことよね?それって…」
「いいから、いきなさい!」妖精は思わず怒鳴った。


