デートしてから数日がたつ。
・・・もう舜の時間も残り少ない。
言ってみよう。
私は思い切って舜に話を切り出した。
「舜、あのね」
「うん?」
最近舜は本を読んだり、ノートに何か書く時間が多くなった。
何を書いているのかはよく分からないけど・・・・。
「しゅ、舜の命が延ばせる方法が・・・あるの」
「は!?・・・まじで?」
驚いて私をみる。
「生きられる時間は約50年で・・・病気は治すことは出来ないんだけど・・・」
何か考えてる。
「未紅」
「はい?」
「・・・それってお前の命を引き換えにとかじゃ・・ないよな?」
「え・・・・」
「俺のところに来てすぐに言ってたろ?天使の命と引き換えに人間の寿命を延ばすことができるって」
覚えてたんだ・・・。
「う、うん」
「・・・そういうことじゃねーのか?」
「あ・・・・あの・・・・」
舜・・・嬉しくないのかな・・・。
「あのな、未紅」
「うん」
「俺はお前の命と引き換えになんて長生きしたくないんだよ」
「・・・どうして・・・」
「・・・やっぱりな。・・・未紅のことだからいつかそんなことを言うんじゃないかって思ってた」
「舜・・・私は舜に生きて欲しいの・・・」
「そんな命いらねーよ」
怒ってる・・・なんで?
「でも、生きられるんだよ?獣医になる夢だって叶えられるんだよ?」
「何考えてんだっ・・・俺がお前の命を貰って長生きして「ありがとう」とでも言うと思ったのか!?」
こんな怖い舜初めて見た。
「だって・・・その方法しか・・・」
「・・・ふざけんな!!」
ひゃっ・・・怖い・・本当に怒ってる・・・。
「話になんねぇ・・・」
「しゅ・・・」
「もう聞きたくない・・・そんな話するんだったら消えて」
布団に入ってしまって、私のほうを見ようとしない。
どうして・・・どうして・・・。