携帯電話の画面に並ぶ3ちゃんねるの文字からメインページにアクセスすると、カテゴリーの中からケータイ小説に繋がりそうなものを選択し、奥へと進んだ。

ケータイ小説を連想するワードを辿っていくと、案の定、そういった類いのスレッドが並ぶ場所に行き着いた。


大半の人はこのサイトを知らないか、知っていても知らないフリをしているだけだ。

そして、この一覧の中に、ケータイ小説文庫のスレッドがある事も、知らないフリをしている。


「あった。ケータイ小説文庫のスレッド…」

思わずツクシの口許が緩んだ。たかが匿名掲示板だが、効果はある――そうツクシは確信していた。


ツクシはそのスレッドに入ると、過去の書き込みをチェックし始めた。

どの様な内容が話題になっているのか、どの様な人物が利用しているのか、確認しておく必要があった。


.