その様子を傍観していた花音だったが、論争という名の喧嘩が一向に終息する気配が無い為、ついに書き込みをする決意を固めた。

この状況では互いに退けないし、何よりも放置している花音自身の評価が下がる可能性があった。



私の事で、これ以上論争するのは止めて下さい。

私は自分の作品を楽しんで読んでもらえれば、それだけで嬉しいのです。そしてその中に、もしファンになって下さる人がいれば、それだけで心強いのです。

ファンとして活動して頂ける事は本当に有難いのですが、当然の事ながらそれを強要するつもりはありません。陰ながら応援して頂ければ、それだけで私は感謝感激です。


花音のこの書き込みで、萌絵と栞の論争は終結した。

誰がどう見ても、花音が栞側に付き、萌絵の言動を否定した様に見えたからだ。

いや、実際に花音は、萌絵よりも栞を選んだのだから。


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