Call My Name

「迷惑…かけちまったな」

俺は障子に手をかける

振り返るのが怖かった

スイレンがどんな顔をしているのか…見るのが、怖かった

「俺は多くの人間を傷つけちまった」

「立宮君?」

俺はスイレンに背を向けたまま、後頭部を掻いた

「俺は学校から出ていくよ」

スイレンが静かに立ちあがる衣擦れの音が聞こえると、足音が遠くなっていくのわかった

スイレンは、無言で俺の部屋を出て行ったんだろう

俺は1分くらい過ぎてから、振り返った

室内には誰もいなかった

ごめんな、スイレン

心配して来てくれたのに、な

俺は、スイレンと一緒にいたら…絶対に甘えてしまう

一人で頑張ってみたいんだ

『俺』を見つけたい

俺は『俺』という人間を、受け入れたいんだ

スイレンは、俺なんかより、もっと良い男があらわれるよ

モテるだろ?

あんな可愛いんだから、他の男にすぐ告白されるさ