Call My Name

「おいっ、大丈夫かよっ」

聞き覚えのある女の声に、俺は目を開けた

ツバキが俺の顔を心配そうな顔で覗きこんでいた

また…俺は気を失っていたのか

「ちょっとごめんね?」

スイレンが遠慮がちに聞こえると、俺の後頭部に手がいくのが目の端に映った

「いっつ…」

スイレンが、後頭部の傷口に手をあてて、止血しているようだ

俺は身体を起こそうするが、右腕に全く力が入らなかった

やべっ、骨が折れてる

「あんたに何がおきたか知らないけど、最近暴れすぎなんじゃない? あんたには家業ってもんがあるでしょ? 頭冷やせば」

「…っかてるよ」

俺は投げやりに呟くと、左手だけで上半身を起こした

「…くそっ。腕の骨も折られた」

俺は右腕の尋常じゃない腫れ具合を見て、眉に力を入れる

「もう、こりたんじゃない? そうでしょ、立宮景くん。」

スイレンの優しい声が、俺に向けられる

スイレンと俺は数秒間、見つめ合った

俺は唇を噛みしめてから、「ああ」と小さく頷いた