Call My Name

「青の新族長さん…だっけ? 武勇伝を披露するのは構わねえけど、族を放っておいていいのかよ。新しくなったら、なったりのルールを教え込まないと、とんでもないことになるぜ」

菅原が瑞那に手を差し出したまま、口を開いた

「お前には関係ないだろ」

俺は、暴走族には興味なんてないんだ

親父に言われたから、喧嘩をしただけだ

兄貴の悲しむ顔を見たくないから、ツバキたちを狙う青族のチョーに叩きつぶしただけだ

菅原に、俺の気持ちなんて理解してもらいたいなんて思わねえよ

「ああ、今の俺には関係のない話だ」

菅原が勝ち誇った顔で、口の両端を持ち上げる

「あんたも、ミズがどう行動しようと関係ないはずだ。その腕を離せよ」

菅原の視線が俺の腕に動いた

そうだな

確かに、そうだ

瑞那がどう行動したいか…なんて、俺には関係ないことだ

もともと瑞那は、菅原が好きだったんだ

好きな奴に、手を差し伸べられたら行きたくなるだろ

俺だって、行きたくなるさ

俺は手の力が緩ますと、瑞那を解放してやった

「ミズ、来い」

瑞那が、菅原の胸に飛び込むように走っていく

良かったな

菅原に受け入れてもらえて…良かったな

瑞那は一人じゃねえ

「レン」

ぎゅっと菅原が、差し出した腕で瑞那を抱きしめていた

反対の手で、菅原が日誌と筆箱を持つと、瑞那の肩を抱いたまま、歩き出した