Call My Name

「きゃっ」

小さな悲鳴で、俺は本を持ち上げると声のしたほうに視線を向けた

短いスカートから細く白い太ももの覗かせている

もう少し俺の頭が下にあれば……スカートの中を見られたかもしれない

なんて、少し残念がっている俺は、男としてちょっとサイテーかもしれない

腰よりも上に視線を向けると、見なれた顔の女が俺を見て、顔を真っ赤にしていた

「あ?」

俺が、口を開くと女の肩がびくっと跳ねる

俺と同じクラスの女子だ

確か、スイレンとか呼ばれてたな

いつもツルんでる女共がいないのを俺は確認しながら、身体を起こした

「授業は?」

「えっと…その…お腹が痛くて」

「腹が痛いなら、トイレだろ」

「ん」

スイレンが小さく頷いた

「スイレンもサボりか? 珍しいな。真面目そうな顔してんのに」

俺が笑うと、スイレンの顔が少し赤くなって下を向いた