Call My Name

面倒くせえ

何もかもが面倒だ

やっと授業を受けてもいいって気になったのは、四時間目になってからだった

あと一時間もすりゃあ、昼休みだ

屋上から降りてくると、教室に戻る

席に座ると、こそこそと噂話が入ってきた

「なあ、ツバキと付き合ってるってマジ?」

いつもツルんでる男女が俺のまわりを囲む

「はあ? 付き合ってねえよ」

「じゃ、サキは?」

「付き合ってねえ」

「マジで? サキは付き合ってるって言ってたぞ」

「やめろよ。付き合ってねえよ」

俺の言葉に、他の女子たちがにこっと笑うと、「やっぱりね」とクスクスと笑い合っているのが聞こえてくる

「じゃあさ」

女子たちが男たちを押し退いて、俺の両隣を陣取ると、両腕に手を絡めてきた

なんだよ

「うちらと楽しもうって言ったら、ホテル行く?」

「いかねーよ」

「なんで? 付き合ってないんでしょ?」

「付き合ってねえよ」

あーもう、面倒くせえ

今日の授業は全部フケてやる

俺は立ち上がると、ポケットに手を突っ込んでまた教室を出た