Call My Name

俺は、男の腹に拳を入れると、胸倉を掴んで階段下に突き飛ばした

階段下に二人の男が、気絶する

バイト中のナデシコが、駆け寄ると階段の上にいる俺を見た

俺は階段を下りると、気絶している男二人の顔をツンツンと突いてやる

何の反応も見せない

こりゃ、しばらく寝っぱなしだな

「立宮弟、ありがと」

ナデシコが天然の金髪を揺らして、俺に礼を言ってきた

「あ?」

俺が顔をあげると、ナデシコが笑っている

「こいつらが、ツバキとスイレンに目をつけてたのは知ってたんだけど…バイトの身だしさ。強く言えないし、食いとめもできなくて」

俺は片方の口の端を持ち上げて微笑むと、ナデシコの額にデコピンをしてやった

「ばっかだな。女だろ、ナデシコは。無理すんな。こういうのは、俺が処理してやるから。次からは俺に連絡しろよ」

「でも…」

「崎先生や兄貴に、知られたほうがやべえっつうの。こいつら生きて帰れねえよ?」

俺はまた気絶している男の頬をツンと突く

すっかり伸びきっている男はなんて情けない姿なのだろうか

「こういう奴らがいるってわかったら、バイトもできなくなるし…ツバキたちのストレス発散する場所も、兄貴たちに奪われるぞ? あいつら、嫉妬深いくせに心配症だからな」

俺が笑うと、ナデシコがまた「ありがと」と礼を述べた

「いいって。気にすんな。あ、でもツバキとスイレンにはこいつらのことは内緒な。肩がぶつかって、俺がキレた…とでも言っておいて。正直に話したら、俺も兄貴たちに告げ口するからな」

俺がナデシコにウインクをする

ナデシコは「仕方ないなあ」と鼻で息を吐き出すと、肩を撫でおろしていた