Call My Name

兄貴とツバキは、寄りを戻した

俺は家に帰る兄貴の車に同乗した

「…たく、一日かよ。たった一日でヨリが戻るくれえの付き合いなら、そもそも別れんなつうんだよな」

助手席でブツブツと文句を言う俺に、兄貴が申し訳なさそうな顔をして運転している

あとは親父に報告するだけだ

本当は、俺も兄貴も、好きな人と一緒に時間を過ごしたい

が、親父の説得のほうが先だろうっつう話しになり、俺らは家に帰ることにした

「景は強いな」

「はあ? どこが」

「強いよ」

「ああ…サンキュ」

俺は嬉しさで胸がくすぐったくなる

強くなったつもりはないけど…強くなりてえとは思ってる

喧嘩が強いとかじゃなくて、精神的に強い人間になりたいんだ

大きな人間になりたいっていうのに似ているかもしれないな

寛容な心を持って、いろいろな事態に対処できる人間になりてえよ

すぐに癇癪を起こす俺には、遠い夢だけどな

俺は窓にうつる自分の顔に、苦笑した

遠い夢が、近い夢に変化するのは、いつになるんだろうなあ