動けない。


手の平を確認することも出来ず、仰向けになっているしかなかった。

突然お腹にドスンと、重みを感じた。

誰かが、あたしのお腹の上に、またがったのだ。

「誰!?」


あたしを撃ってきた奴以外に、想像出来ないけどさ(>_<)


あたしは、どうする事も出来ない状態で、声を掛けた。

「誰って、簡単に名前言うほど、馬鹿じゃないけど?」

返事が返ってきた。

若い男の声だった。

「アンタ最近ここいらで事件起きてんの知らないの?危ないよ?」

「知ってるわよ。ソイツを捕まえに来たんじゃない」

あたしは、ズバリ答えた。

「捕まえる?」

男は、少し意外そうな声を出した。

「アンタ、私を襲ったからには、ただじゃすまないわよ」

「襲う?あぁ、今からのお楽しみのこと?でも、こんな所で寝転んでたアンタが悪いんだろ?お楽しみは、少し控えようと思ってたけど、こんなふうにいられたらさぁ、ねぇ?」


今からのお楽しみ?


何言ってんの?


とぼけ通すの?


「まぁ何でもいいや。じゃ、楽しませてもらおうかな」

と、言って、男はあたしの首に手を掛けてきた。

「あぅっっ!!」

あたしは、抵抗することも出来ないでいた。

「なんだよ。抵抗しないの?死んじゃうよ?死にたいんだ?なんだ、早く言ってよ。俺、人殺すの趣味なんだ。苦しむ顔を見ると興奮するんだよね。ここだとちょっと暗いから、普段は違う場所で楽しむんだけどさ」


コイツ……ハン……ニ……。


クル……シ……(>_<)


大山……セン……パ……。


あたしは、薄れて行く意識の中で、大山先輩を呼んだ。

犯人の指は、更に首に食い込んできた。

「苦しいかい?もっと苦しくさせてやるよ。意識が遠のいて、何も感じられないだろ?もっと苦痛に顔を歪ませろよ……うわぁ!」

男は、1人で何かを言っていたかと思えば、突然、叫び声に変わり、首の圧迫感とお腹の重みが突然無くなった。

あたしは、うまく呼吸が出来なく、何とか息をしようともがいていた。

「大……山、先……パイ?」


助けに来てくれた?