「いらっしゃいませ。」


見上げた先には
黒髪の学生服男子

学ランに付いた雪を静かに払っていた



そして
彼は真っ直ぐに私を見つめる



まだ幼さの残る顔立ち


「あの、1人…なんですけど?」



緊張した面持ちで彼はゆっくり歩いてくる



こういう雰囲気の喫茶店には不馴れらしい