『おばあちゃん、おはよ~』

「おはよ華ちゃん、今日は学校休みかい?」

『うん、実習終わったから』

「そっかそっか、おつかれさん」



華は専門学校に通う19才。

お母さん、お兄ちゃん、華の3人家族。

今はお母さんと2人で暮らしている。

少し複雑な環境で育ったが、素直で優しい子だ。

華はよく亡くなったお父さん側のおじいちゃん・おばあちゃんの家に遊びに行っていた。

いつも通り昼近くに遊びにいくと、家の中から赤ちゃんの泣き声が聞こえてくる。



『おはよ~』

「華おはよ~ちょうど良いときに来てくれたね。」

『え?どうゆうこと・・・?誰の赤ちゃん?』



おばあちゃんの腕の中には生後2、3ヵ月とみられる赤ちゃんがいた。



「うん、色々あってね。説明は帰ってきてからするから!とりあえず今日1日この子みててくれる?」

『いいけど・・・いきなりすぎるよ~。』

「じゃあ、おじいちゃんとおばあちゃんはちょっと出かけてくるね。夜には帰ってくるから、それまでお願いね。」

『わかったよ、気をつけてね』

「いってきます」



その夜、日付がかわってもおじいちゃんとおばあちゃんは帰ってこなかった。

華は赤ちゃんを寝かせて、一緒に寝てしまった。