初恋タイムスリップ【完】

髪の毛をとかして鏡に映る自分を見た。

14歳の自分。

24歳の自分よりも肌がガサガサだ。

髪の毛もずいぶん長いな…

お金…

とりあえず洋服を買おう。

自転車に乗って駅ビルへ。

高校からお気に入りだった洋服屋さんに行った。

中学生なんだからこのぐらい短くてもいいよね…


私はミニスカートと胸の開いたニット、下着、ブーツ、小さめのバックをお父さんからもらったお金で買った。


お店で着替えさせてもらい、まだお昼まで時間があったから、
隣の美容院で肩につくぐらいまでの長さに切った。

美容院をでて、駅ビルの窓ガラスに映る自分を見た。
おかしく…ないよね…

いつもより短いスカートに、慣れない。


ヤバい時間ぎりぎりかも!

急いで自転車にのり中学校へ走った。


グラウンドで部活の仲間と話している成海くんが見えた。


自転車をとめ、グラウンドに続く階段をおり、途中で腰をおろした。何話しているのかな…?



あ、こっちをむいた。


私は小さく手を振った。

成海くんは驚いて、こっちへ走ってきた。


「美音?どうした?」



「会いたかったから…」



成海くんは、優しく微笑んだ。

「すぐ終わるから待ってな」



そういって仲間の中に走って戻った。



成海くんは仲間にボコボコ叩かれて蹴られてなんだか楽しそう?だ。




そして荷物を持ってこっちにまた走ってきた。


「じゃ、いこうか」



そういって私に手を出した。


「成海〜!!エロいことすんなよ〜!!」


遠くで仲間の男子達が笑っている。

顔が一気に熱くなった。


「しねぇ−よ!」



そういって私の手を引いた。


「どこいくの?私自転車なの」


すると成海くんは自分の荷物を私の自転車にのせた。

「俺ん家いこう、押すよ」


成海くんが自転車を押してくれて、私はその横を歩いた。


成海くんの家…


耳まで熱くなった。