「ん………美音…」 成海くんが目を覚ました。 「なんで…泣いてる…?」 ベットの中で成海くんは私の頬に手をあて、涙を指でぬぐった。 私は泣いていた。 明日にはまた 私は………ひとり 自分で決心したことなのに、 今、目の前にいる成海くんをみると、 どうしようもない淋しさが押し寄せてくる。 ずっとそばにいたい。 ずっとずっと 触れていたい。 誰にも…渡したくない。 でも本当の、 本来の二人に戻そう。 「美音、愛しているよ」 うれしいはずの言葉が私を苦しめた。