駅構内の柱に寄り掛かって成海くんを待った。


成海くんのクラスも解散になり、成海くんは男子たちと少し話しをして、私のところに走ってきた。


「待たせてごめんな。帰るか」




成海くんは笑って、私の頭をなでた。




私は成海くんに体を寄せて、私から手をつないだ。



成海くんが、ギュッと握り返してくれた。




生徒たちが、みんなニヤニヤしながら、私たちを追い抜いていった。



駅からバスに乗り、私の家のそばのバス停で降りた。




家の前の細い道にある石に二人座って、修学旅行の話しをした。






「あ、そうだ」



私はお土産屋さんで買ったキ−ホルダ−を出して、成海くんに見せた。





「RとM…」



「うん。良と美音」




「成海くん、M…を、学校のバックにつけてくれる?」




「いいよ。美音はRつけるの?」




「うん」



成海くんは笑った。