都会の魔女

部屋の中は、何やらタダならぬ雰囲気が漂っていた。

窓にはしっかりと暗幕がはられ、昼までも日の光が入らないようにしてあり
空気は重く淀んでいた。

部屋の正面には祭壇があり、床にはマジックサークルが書かれ、そこにいくつものキャンドルが置かれていた。

この部屋は呪いをかけたり、儀式を行ったりする魔術部屋だ。

ゆらゆらとキャンドルに照らされた壁の棚には 分厚い本や大きな鍋のような物、
そしていくつものガラス瓶が整然と置いてあった。

そのガラス瓶の中には得体のしれない液体や粉末、動物の骨や皮
様々な形をした石や木の枝等、黒魔術の道具が所狭しと並んでいた。