都会の魔女

何時間たっただろうか。
もうすぐ日付が変わろうとしていた。

泣き疲れ 少し落ち着きを取り戻したさおりは、改めて二人の裏切りを思い返していた。

「会ったばかりでみさきの事何も知らないのに、何で本気で好きになれるのよ。」

「男って何で顔がイイ子にばっかり目がいくの?

きっとタカシもみさきの顔に騙されてるのよ。」

「やっとの思いで告白して、ずっと好きだったタカシと付き合えたのに・・
みさきにさえ会わなければずっとタカシといれたのに・・・」

「みさきさえ・・みさきさえ・・・・・・
みさきの顔さえ・・・・・・・・・」

さおりは考えれば考えるほど、みさきへの憎しみが膨らんでいった。