都会の魔女

しかしタカシは
「違うんだよ、さおり・・ホントごめん・・・・・」
と、言うと顔をそむけた。

さおりは全身の力が抜けその場でしばらく茫然としていたが、
今度は怒りの矛先がみさきへ向いた。

みさきは憎しみを込めて、みさきをにらみつけた。

しかしみさきは目を合わそうとせず
相変わらず下を向いたままで口を固く つぐんでいた。

さおりは激昂して テーブルの上に置いてあった筆立てをタカシに投げつけた。

そして
「最低!」
と一言残し、部屋を出た。