都会の魔女

拓也はだんだん口数が少なくなり、ぼーっとしていることが多くなった。

そして拓也の頭には、ストレスで円形脱毛症のようなハゲがいくつもできており
拓也の枕には、いつも抜けた毛がいっぱい付着するようになっていた。

早苗は何も手に着かなくなり、家の中は荒れ放題だった。

早苗にも拓也にも限界が来ていた。

「出ていくしかないのかな・・・」
早苗はそう思い始めていた。