都会の魔女

「もう!
この忙しい時に、やめてよね。」

しかしその後も、そんな無言電話や中傷電話は続いた。

早苗はいい加減電話に出る事をやめ、留守電に切り替えた。

早苗は電話の件でウンザリしながらも
お迎えの時間になると、いつものように拓也を幼稚園に迎えに行った。

拓也は、いつになくしょんぼりしていた。

先生に聞くとどうやら今日1日
お友達にいじめられたり 仲間はずれにされたりして、
ずっと一人で遊んでいたらしい。

「拓也、大丈夫だよ。

そのうちみんなも仲良くしてくれるよ。」

そう拓也を励ましながら家に帰ってくると
マンション1階の掲示板には、殴り書きの張り紙がしてあった。