入澤は、近くにあった館内図で食堂を探しながら、日下部の話を軽く聞いていた 「1階に小さな食堂みたいなところがあるみたい。樹市子行くだろ?」 樹市子は頷く。 「ああ」とか「うん」とか言えないのか、と日下部は思いながら2人について行った 食堂で話してやろう 殺人事件で、それが密室だったこと そしてその密室が、至るところ真っ赤だったということを 日下部は、驚いた入澤の顔を想像し半笑いしながら歩いた