頭が割れるようだった
今までの全てを否定されたようだった
子供の戯れ事
ただそう受け取ればよいはずなのに、その煌炎の瞳が全てを振り払わせた
『ぁ、ああああ…!!』
他のだれに言われても動揺することなんてなかったと自負できる
ただ、彼が
彼が言ったことで、斎の心情は今まで忘れていた分も吐き出すかのように荒れ狂っていた
肩が小刻みに震える
歯が振動でがちがちとなる
それを一人宥めるかのように斎は自分の肩をしっかりと抱いた
『あ、』
『うるせー。』
しかしその声さえも、行動さえも煌炎の一言でぴたりと止まる

