「こ…煌炎様。」
「うるせぇ。」
確実に死んだ心斎を見て、斎は震える口で煌炎を呼ぶが制止される
それにはっとした斎は気持ちを少し落ち着けて煌炎に言った
「こ…煌炎様、次は鯛焼きのようですよ。
試合が始まりますので、会場に向かわれて下さい。」
「めんどくせー。」
先程の緊迫とした雰囲気を断ち切るかのように煌炎は大きく欠伸をした
「出なくていいか?」
「ダメですよ!」
さらりとサボろうとする煌炎に斎はいつもの調子で思わず突っ込んだ
「へいへい。
おたくは後がうるせーからなァ。
ちょっくら様子見してきますかねェ。」
「煌炎さん!
あんな奴らが沢山いる武道大会なんて棄権した方がいいよ!
危な過ぎる!!」
先程の試合が堪えたのか、花恋は涙目で煌炎に訴えた
しかし煌炎はひらひらと手をふっただけでそのまま会場へと歩いていく
「煌炎さん!!!!!」
「大丈夫ですよ、花恋さん。」
「でも斎さん…!!」
「あの方は腐っても孤皇王家子孫、煌炎様なのですから。」

