「この子の声、聞こえないの?」
「あ、あぁ。」
物々しい雰囲気に、幸路之介はなんとか頷くが黒兼丸はそれを聞くと怒りをあらわにする
「ああああああ!!!!
なんて無能!!!
なんて虫けら!!!!!
こいつにはお前の声が聞こえていない!!!!!」
先ほどまで虚だった目に憎しみや怒りやありとあらゆる感情が目まぐるしくともる
「屑だ…!!!!
俺以上のゴミ虫だ!!!!
いらない、いらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらない。」
刹那
「え?」
それは一瞬
瞬きをする一瞬にも満たない一瞬
突風の如く突き抜けた黒兼丸はいつの間にやら幸路之介の後ろに立っていた

