賭けをしようと周りに集まっていた村人たちがざわめきだす

「かっ、風虎様を呼び捨てにした奴がいるらしいぞ。」

「どこのどいつだい…!?」

「知らねぇ、あんな奴いっぺんも見たことねぇ。」

「おらは知ってるぞ、あいつ、阿保みたいな鯛焼きって名前の輩だ。」


「こ、煌炎様。」

「なんだぁ、斎?」

「だから斎だと……って、え!!!??
なっ、名前…!」

「うるせー、ぎゃーぎゃー喚くなよぅ、耳がやられちまうぜ。」




「お、お兄さん、なんか周りの目が痛いからはやく向こうにいこうよ。」


「は?
自意識過剰なんじゃあねぇの?
だれもおたくなんて見てねーだろ。」

「お兄さんの発言が原因で見られてるんだってば…!!!!」



花恋はもうたえられないといった風にぐいぐいと煌炎を押して、もうすぐ開始する会場の方まで連れていったのだった