そう言って煌炎はペロッと舌を出す


うおおおっと周りからは歓声が上がるが、1人の使用人だけは複雑そうな表情をしている


「おたくだろ、幕府への内通者は。」


煌炎はその男に声をかける


「ひっ…!!!
きっ…切らないで下さいいぃ…!!」


「へぇ…?
命乞いかよ?」


煌炎はヒタリと使用人の喉元に刃を当てる


「花恋が失敗したのをちくったのも、幕府の野郎がここに来るようになったのも…ぜーんぶおたくの仕業だよなぁ?」


「っ…!!!」


花恋は信じられないと使用人に叫ぶ


「つまんねぇやからなんざぁ、この世にはいらねぇ…消えちまいな。」


煌炎は勢いよく剣を振りかざす


剣は使用人を切り付けたかのようにみえたが、煌炎はニヤリと笑って手をとめた



「うっそ。」



「!!!!
どうして、助けるのだ!!?」


使用人は煌炎に涙ぐみながら言った


「生憎、この剣は幕府用なんでなぁ。
正義ぶって振り回すよーなもんじゃねーんだよ、おっさん。」