「くっ…すばしっこいガキめ。
俺をなめやがって!」
しかし何度も振るわれる太刀は、煌炎に掠りもせずに空を舞っていた
「小僧…。」
息を切らしながら孫鑑は言う
「幕府って大した事ないんだな。」
「…仕方あるまい、俺は本気を出さねばならないようだ。」
孫鑑は息を吸い込むとブツブツと念仏のように何かをつぶやき出した
すると太刀から怪しい赤色の光が放たれて、輝き出した
「これで切れなかった者はいない。」
ブンッと太刀を再び煌炎になぎ払う
「切れなかった者はいない…だっけ?」
「は…!????」
「じゃあ俺が最初の1人だな。
切れなかった者のな。」
「何故だああああぁ!!!!!??
何故切れないいいぃ…!!!!」
孫鑑の顔色が蒼白になり、冷や汗が溢れ出した

