そして煌炎と従者は町の中へと、足を踏み入れた
辺りは妙に静まり返っており、目の前には1人の少女が泣いていた
「どうしたんだ、ガキ。」
煌炎は少女に近付き、上から言った
少女はチラリと煌炎を見て、また泣き出した
「ヒック…お腹が空いて動けないよぅ…。」
チッと煌炎は舌を打つ
「食い物はやらねぇ。
全部俺んもんだ。」
しかし賽が勝手に懐に入っていた団子を少女に差し出した
「煌炎様、お可哀相ですよ。
一つぐらいいいでしょう。」
そして少女は賽からそれを貰い、嬉しそうにハクハクと食べてしまった
煌炎はまた毒づく
「ありがとうお兄さん!
あの…これ、変わりにあげるっ!」
少女はニッコリと笑い賽に花を差し出した

