『下手。しかもフレンチかよ。…キスはこうやんだよ。』

『なっ!』


文句を言ったかと思えばあたしは凌にキスされていた。


『…ふっ…』

開いた口の隙間から入り込んでくる舌は、とろけるほどに熱かった。


あたしは、そのキス1つで。

たった一言で。

小さな仕草1つで。

凌の存在だけで。

凌の虜になってしまう。



それほどあたしは,凌に溺れているんだ。