結李空が部屋を出て行った後、俺はその場に立ち尽くしていた。

『…お前、いい加減にしろよ。』
『なんの事?』

緋爾花は俺の元カノで、今も言いよられていた。

何度も「俺は結李空しか好きじゃない」と言った。
それでも諦めきれないというあいつは俺に交換条件を出した。

「Kissしてくれたら諦めるよ。してくれないなら、あたし、結李空ちゃんに何するか分かんないよ?」

俺がそんな提案に乗らなければ良かった。


『…もう、出ていけよ』
『やだよぉ。結李空ちゃんも、もう諦めたよ。』

『…うるせぇよ。』