五月雨。



「ん…。ありがと」




私はヨロヨロしながら自転車を降りた




あれっ?


ん?どこ…




「なる君、ここどこ?」





「ん?俺んち。」





ん?なる君ち?



「かなちゃん、ちょっと部屋に遊び来てよ!聞かせたい曲があるんだー。かなちゃんの意見聞きたいな。」




「あっ…でも。」




なる君は私の腕を掴んでマンションに入って行った




お母さんと二人暮らしのマンションは広いとは言えないけど


なる君の部屋は
DJブースもあって
白い壁に流木が立て掛けてある
なんともお洒落な部屋。



「そこに座って。」



ソファー代わりのベッドに腰掛けた。



なる君は赤ワインをグラスに注いで持ってきてくれた。



オレンジの間接証明が心地よい。

緊張感など感じさせない

雰囲気。


私も安心して

なる君の流す音楽を聴いた。