五月雨。




私はカウンターでマスター達とカラオケしながら飲んでいて



紀さんやなる君はダーツをして盛り上がっていた。




紀さん…今日は遅くまで飲んで行くのかな。



私は横目に見ながらお酒を飲んでいた。



時間がたって…
眠いから、帰ろうとした時



「かなちゃん?帰るの?」



ちょっと、酔ってるなる君が聞いてきた。



「うん。眠いし、酔ってるし」


「今日は自転車?」


「歩き。」


「そっか?俺自転車だし、送ってくよー。危ないし、一緒に帰ろ!」



…。




「じゃ!決まり!マスター、紀さん!オレ帰りますねー。紀さんまた飲みましょうねー」




なる君は私の手を掴みながら、皆に手をブンブン振っていた


私は、ボックス席の紀さんを見て


「紀さん…も一緒に帰りませんか?」



と小さい声で聞いたけど



「オレはいいや。」



と、あっさり言われた。



しかも、機嫌悪い感じが伝わってきた。



そっか…