夏の空の虹

…………………。

『はっ…？……何言ってんだよ？』

びっくりしていた。

そりゃそうだ

一輝にも言ってないから。
「ごめんな…。でも…もうダメだよ…俺は」

『頑張るんじゃねーのかよ？辛いのは分かるよ？分かるけど…だけど…そんな悲しいコト言うなよ…兄ちゃんっ…』

「ごめんな…俺も頑張ってるよ？精一杯やってる。でも、頑張っても、頑張っても…出来ないコトってあるんじゃねぇかな？だから…まだ頑張ってみようとは思う。でもな、確率は低いと思う。だから…いなくなったら…頼むな」

一輝は呆然と立ちすくんでいた。

『ばーかっ!!!』

…え？

『ばああかっ!!!!!言い訳ばっかしてんじゃねーよっ、なあ？何だよ…兄ちゃん頑張ってよ？何で…何で俺、置いてくんだよ？俺はずっとずっと…兄ちゃんといたいよっ…』